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 「大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる」の感想とまとめ

 「大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる」という本を読んだので、学んだことや重要なワードをざっと整理してみる。

大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる

大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる

 

 マーケティング戦略は今日の経済・経営で重要視されている考え方らしいが、実生活においてとにかくピンとこない。

SWOT分析や4P、STPなどの用語は一度は耳にしたことはあると思うが、身近なものとして考えられなかったので、結局定着しなかった。

この本は、マーケティングの成り立ちから本質、具体的手法や人間心理に基づくマーケティング手法の考え方などをざっと学べる内容となっている

 

大学生の頃は独自解釈のもと、この本に紹介されているようなマーケティング手法を用いたこともあったが、どうにも上手く使いこなせている気がしないし、役に立ったとは言えなかった。

それは結果を求めるがあまり安易に飛びついてからであり、「なぜ必要なのか」を理解していなかったからだろう。

だから定着しないし、マーケティングはどこか机上のものにすぎないと思っていた。しかしこの本を読んだ今なら、マーケティング戦略は身近なところに数多く用いられていることが分かる。

内容は実際に読んでもらうとして、本の概要を箇条書きでまとめる。

「大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる」の概要とその感想

・マーケティングは顧客のニーズ目線に立った考え方

1.高度経済成長期から、供給が需要に追い付かずあらゆるものが大量生産され生産主義となった。

2.その後供給が需要に追いつき始めた結果、商品の価値を高める製品主義へと変化した。

3.続いて供給と需要が一致したあたりから、商品そのものではなく販売手法が重視されるようになる販売主義へと変化。

4.供給が需要を上回り供給過多になった現在では、商品を中心に考えるのではなく顧客のニーズ中心で考えるようになった。これが現在主流のマーケティング

1~3は商品の魅力を高めたり伝え方を工夫することで顧客に伝える商品中心の考え方だったが、昨今はニーズや顧客心理を調査し、それをもとに商品を作る顧客中心の考え方に変化している

・マーケティングの戦略の基礎になるSTP

STPはセグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの頭文字。マーケティング戦略の基本的考え方でほとんどの手法や分析手段はこの3つを明確にするための手法となっている

セグメンテーション

市場を類似要素をまとめていくつかのグループを作る。

顧客が商品を選ぶプロセスに基づいて分析する

商品選択 = 知覚(商品の存在に気づく) + 態度(商品が自分の好みに合うか)

態度 = 環境(個人が育ってきた社会など) + ペルソナ(その人の性格など)

 

主に「態度」で分類することが多い。

ターゲティング

外部要因と内部要因をもとに顧客のターゲティングを行う。ここで用いられるのがSWOT分析。自社の強みとセグメンテーションで分類した顧客をもとに、適切なアイデアを見つける。

 

市場調査はターゲティングの特定に用いられる

ポジショニング

商品やサービスを通して顧客にどのような価値を提供できるか。

4P

4P(商品・価格・流通・プロモーション)の考え方に基づき具体的な戦術を考える。STPが行動の指針となる目的の決定とすれば、4Pは目的を達成するための手段。

プロモーションでは、購買心理(マズローの5代欲求・AIDAなど)顧客の心理に基づき試行する。

最後に

この本の主軸はSTPと4Pに尽きる。細かい手法は数多くあるが、これら2つの原則を理解したうえで手法を学ぶとより実感が生まれる内容となるだろう