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【書評】「論理的に説明する技術」から学ぶ「論理的」の意味とは?

 

 「論理的に○○するという本はたくさん読んだけど、一向に論理的に話せない」と嘆き続けている僕。「そもそも論理的ってなに?」「どういうのが論理的なの」。この本によってこれらの呪縛から抜け出しました。答えが見つからないモヤモヤが晴れ、前向きな気持ちです。ですので、この本を読んだ今から、論理性を身に着ける努力を再開しています。

そもそも「論理的」の定義とは?

言葉と言葉の意味上の関係、文と文の意味上の関係、または、ある1つの発言内容の意味と、もう1つの発言内容の意味との関係。これらの関係が保たれていること

要するに、以前の文と今の文に関係性があるということ。論理的の例として有名なのは「論理」と名の付く本でさんざん紹介されている天気の話。この説明が非常にわかりにくい!

今日は晴れている

だから、出かけよう

 そもそもこういう日記のような文章をブログや報告書で使わないから、いまいちピンとこない。だから、天気の例がこの本にも使われてたとき、見るのを辞めようと思ったんだよね。それでも読み続けたのは挿絵が分かりやすかったから…(笑) 結果的にやめなくてよかった!

天気の例で伝えたい「根拠」と「主張」の関係性

この本によると、主張の定義はこれ。

自分が最も言いたい中心的な部分

根拠の定義はこれ。

一番言いたいことを裏から支える役目をしているのが根拠

主張の定義は分かりやすいけど、根拠の定義がちょっぴり分かりにくい。だからこそ本書では多くのことが補足されていたのですが、すべて伝えるのは大変。だから僕なりの根拠の定義を要約すると…誰もが見ても納得できるエピソードや事実。実体験とか学校で習う事実は納得されやすい事柄。納得してもらうように書くのが腕の見せ所になるんだと思う。

「根拠」と「主張」の間には「論証」がある

本書では「論証」って言ってたけど、これも定義が難しい。僕なりには「世間で受け入れられやすいその人の価値観」って定義した。それは本書で書かれたこの例を根拠にした。

「本人が自白した」という根拠(事実)を見た2人のAとB。そこでAは「だから彼は犯人だ!」といい、Bは「彼は犯人じゃない!」という。根拠は同じなのに結論が違う。この違う理由が、「論証」。つまりAは「自白に信憑性がある」と思っていて、Bは「自白は強制されたもので信憑性がない」と思っているから違う結論に。

このほかにも論証とは、「時間に遅れるのは悪いことだ」とか「人は働くものだ」とかね。でも、主張との違いがはっきりしない

主張と論証の違い

これは本書に書かれてるわけじゃなく僕の推測です。凄く似てるから区別しにくいから、本来は同じものだった!と考えてやろうという暴論。つまり「主張と論証は同じもの」。

というのも、価値観を示す論証も、相手に納得してもらうためには主張と同じく根拠を探す必要があるから。上の例だと「自白には信憑性がある」と考える根拠を考えないといけない。例えば「監視カメラを確認すると警察官に横暴さはない」とかね。でもそういうと「横暴さはない」ことの根拠は~?と延々と続く…。このように、論証と根拠が多重構造になり複雑化している。しかも論証の中には「横暴さ」の証明というような、証明が難しいものもある。

 

だから証明が難しい事柄を根拠として伝えるために、論証は「世間一般的に受け入れられる価値観」という折衷案。その方が気楽でいいでしょ?笑 だから勿論受け入れられない人もいるし、彼らに受け入れてもらうように説明する必要がある。そのプロが専門家

そして、論証や根拠に準じて出した結論が主張。論証や根拠が正しいものと仮定しているから、主張に間違いはないはず。

まとめ

書いているなかで、論理的に書けない部分があった。そもそも論理的に書く前に、自分の頭が論理的でないとうまく伝えられないよね…。もっと賢くなりたいな!