【書評】社員の満足度を上げた!石坂産業の社長の考え方に学ぶ諦めない心
「石坂産業の取り組みがすごい!」と一時期話題になっていました。
今回偶然その社長の著書を見つけて手に取ったのですが、考え方や生き様が大変勉強になったので紹介します。
五感経営
石坂産業とは?
産業廃棄物の中間処理業のイメージを10年で一変させた、石坂産業。埋め立てるのではなく、リサイクルするための技術力、処理能力を独自開発すると同時に、徹底した"見える化対策"を敢行。97%減量化・リサイクルするという「製造業」に変革した、地域と共生する会社作りの秘密に迫ります。
「廃棄物処理は環境に悪い」「ただの下請け会社」というイメージを変え、環境を守り、多くの変革を行うことで産業会社の立場を変えた会社です。
「見える化による工場見学」や「情報公開システム導入」といった改革により、古くから維持されていた効率の悪い慣習を変えている点が評価されているんですね。
人の行動を変える難しさがわかる
自分の行動を変えるのってめちゃくちゃ難しいんですよね。ましてや人の行動まで変えるのは、一筋縄ではいきませんよね。
産廃会社のイメージを変えよう奮闘するにもかかわらず、石坂さんの思惑通りに従業員たちは変わらなかったり、近隣住民からの産廃会社撤退の要求も変わりません。そんななかでも決して諦めず、周囲の人たちの行動を変えてもらえるような試行錯誤を続けてい様子が紹介されています。
自分がいくら完璧だと思っていても、実行するには周囲の人の共感や納得が必要になります。しかも一筋縄にはいきません。
しかし、一度変革できると、自分だけではなく相手も幸せになる。そのことは今の石坂産業を見ていればわかります。
反発にも負けず、信念を曲げないことで、より優れた環境を生み出せるんですね。
変えるのは大変だけど諦めてはいけない
生活してる中で「効率の悪い慣習を変えたいけど、現実はそんなに簡単ではない」と感じることは少なくないでしょう。
人間関係や、しがらみ、時間、そんな要因が色々あり簡単に制度を変えることはできません。夏場のスーツジャケット着用はその最たる例ですよね。夏場のスーツは暑くて正直着てられない。でも昔からの慣習だから続ける。クールビズ推進のおかげで少しづつ浸透しているけど、まだ実現には程遠い…。
ですので、変革は簡単にはできません。でも変革は必ず有意義なものになる。
それを身をもって示してくれたのが石坂さんです。
ひとこと
この本は会社改革の難しさを伝えてくれますが、個人で考えても、今ある習慣を改めるのは簡単ではありません。ですが、大切なことは何があってもやり抜くことが大切になります。それを教えてくれるのがこの本です。会社に勤めている人だけでなく、これから古い慣習と向き合わなくてはならない若者にこそ読んでほしい1冊です。