【雑記】レアリティの塩梅
水が滝のように流れ落ちるときの音が好きだ。
川には水底が変わるところがある。その段差を流れる大量の水が落ちるときに出す音。あの音が好きだ。
「ドボボボボボボ」
って音。飽きないし何時間でも見ていられるし聞いていられる。
でもすべての水流の音がそういうわけじゃない。シャワーでお風呂にお湯を張るときの音は別にそう思わない。他にも、コンクリートで舗装された川辺から突き出した謎の管。あそこから水が川へ流れているときの音も別に心地いいわけじゃない。
ドボボボボという音は普段聞くことがない音だ。だからこそそのレアリティにテンションが上がっているのだと思う。
例えば、スタバで1杯無料のクーポンが当たったとしよう。普段僕が飲んでいるのは、一番安いアイスコーヒーのショートサイズ。特にトッピングもない。302円。スタバのコーヒーは雰囲気と味が好みなので愛飲してるが、他のフラペチーノには手を出さない。嫌いじゃないけれど値段が高く、スタバで一服することが多い僕には常飲できない。
そんな僕が、1杯無料のクーポンを手に入れた。となると勿論頼むわけだ。「チョコレートチップキャラメルフラペチーノwithチョコレートソースのエクストラコーヒー」のベンティサイズを。これで700円は超えそうだ。しかし無料となるなら心配事なんて全くない。むしろ幸福感に包まれながら優雅な時間を過ごせるはずだ。
これと同じ状況だろう。ドボボボボという水流の落下音は。めったに味わえないからテンションが上がってるんだろう。
ただ、何事も度が過ぎるとよくない。「チョコレートチップキャラメルフラペチーノwithさんま味」であったらいくら無料でもご遠慮願いたい。珍しいものにワクワクするけれど、違和感があり過ぎると、ワクワクより奇妙さが勝ってしまう。そのバランスが最も取れているのが、川の落下音なんだろう。