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【書評】あなたが有意義に読書をしたいなら、アウトプットを意識しよう|アウトプット読書術

 本を読んでも読んだ内容を忘れてしまう…という悩みを持ったことはありませんか。僕はめちゃくちゃ多くて、読んだ本の内容は翌朝には忘れてしまうことが多かったんですね。「この本おすすめだよ!」と紹介したくても、内容を咄嗟に伝えられなかった経験も数知れません。そんな経験のある人も、そうでない人も、この本を読めば悩みを解決できるかもしれません。

7日間で成果に変わる アウトプット読書術(小川仁志

7日間で成果に変わる アウトプット読書術

7日間で成果に変わる アウトプット読書術

 

〈「読んだだけ」では終わらせない! 仕事に活きる読書術〉
読書は、読んだ内容をアウトプットして初めて価値が生まれます。
講義や討論イベント、本の執筆で、結果を出し続けてきた哲学者が明かす、
知識が身について、仕事や生活に本当に活きる読書術!
この本を読んだ日から、あなたの読書ライフが変わります。

 

本書は、読書を有意義に行う方法を書いたライフハック本です。読書により得た内容を覚える方法や、アウトプットするために大切な心構えが多く掲載されています。最初はありきたりな内容ばかりが続いていたので少しがっかりしました。というのも、今までそれらの方法は、一通り試していたからです。しかもそれらすべての方法が僕に合わずまったく続かなかったのです。そんなわけ不安を感じつつ読み進めたのですが、途中でその考え自体過ちであることに気づきました。本書が伝えたいのは、小手先のテクニックはなく、読書の心構えでした。それは…「受動的じゃなくて能動的になれ」ということです。

良かったところ

記憶へ残す本への書き込みや付箋活用法、深い内容の理解を進めるためのインターネット活用法、読書するときのおススメの環境やアウトプット時の情報整理術など多くのテクニック方が紹介されていました。この中で、特に僕が共感した内容が2つありますので紹介します。

あまのじゃくになろう

「 本の内容に共感だけするのはよくない。あまのじゃくになろう。なぜこの主張に反対なのか考えるようにすると本からの主張をより理解しやすくなる」

とのことです。「あまのじゃく」って言葉に惹かれました。相手の言い分は認めているうえで、あえて文句をつけるってニュアンスを感じるからなんです。本当にそういうニュアンスがあるのかは分からないですけど。

何事においても相手を尊重する、という意識が無いとただ難癖付ける人です。特に批判では尊重がないと薄っぺらくなる気がします。「なんか気に食わないからよくわからない!」というふうに。こんな批判をするのは勿論いい読書とは言えません。

 

「あなたの言い分は分かった、でもこういう部分は納得できない」「いや、ちょっと待って。よく考えると、ここは筆者はこういう想いなんじゃないか?」と自分で筆者とのやり取りを妄想する方が、有意義です。だから相手を尊重する意識が見える「あまのじゃく」って言葉がグッときました。

こうやって押し問答を繰り広げることが大切、つまり、ただ本の内容に共感するだけの受動的になるのではなく、能動的になれということですね。

本を要約できるよう意識しましょう

「 本を紹介するときに、一言で概要を説明できるようにしましょう。そうやってアウトプットを意識して読むことで本の全体像をつかむことが出来る。」

とのことです。本の一貫した考えや主張を理解していないと一言でいうことが出来ません。筆者の考えを読み取るには行間を読む必要があるので、ただ眺めるだけではいけません。つまり、「筆者はこの本で一貫してこう言いたいのかもしれないな」と考えながら読み、能動的な読書をしろってことですね。

ひとこと

今回、僕も要約を意識して読んでみました。能動的に行動するための方法を書いている本だと気づいてからは読むのが非常に楽しくなりましたし、筆者の考えとのやり取りを繰り返すと、自分の中の価値観に気づくこともあり有意義でした。有意義の読書のためのアウトプットを意識してみると、いろんな面白い気づきが生まれますよ。